大阪高等裁判所 昭和27年(う)2604号 判決
しかし原判決摘示事実はその挙示する証拠を綜合してこれを認めることができる。殊に白水栄の司法巡査富岡清に対する参考人供述調書同人の司法巡査船木福松に対する参考人供述調書の各記載によると被告人は高川正也と共に原判示白水栄方に本件溝蓋を運搬した際同人の質問に対し右溝蓋は自宅で使用していたものであるが最近不用となつたので父の承認を得て売却に来た旨虚構の事実を申向け故ら右物件が不正品でないように作為している事実が明らかであつて被告人が賍物であることを察知しながら本件溝蓋を運搬したものであることは右事実に徴してこれを認めることができ記録を仔細に調査し且当審において新たに取調べた証拠によつても原審の事実認定が誤つていることを疑わしめる証跡は認められないから論旨は理由がない。